数年ぶりの大寒波。この日は沖縄や台湾でも雪が降ったそうで、本気を出し始めた冬に喜ぶ人もいれば悪天候を嘆く人も。私はというと寒波なんてお構いなしにモデルさんに薄着を強いる撮影に出かけておりまして。
撮影中に雪が降ってくれたら演出的に最高だったのですが、すっきり晴れるわけでもない中途半端な曇天。突き刺すような寒風に凍えながらの早朝撮影です。
寒波をなめていた私たち
今回撮影の機会をいただいたのはぴよさん。ボルドー色のワンピースで撮影してみたいとご依頼をいただいておりまして。使い捨てカイロを仕込んでもらったり、できうる限りの防寒対策をしてもらいましたが、本気を出し始めた寒波には敵わず。
マフラーを巻いて風を通しにくい防寒着を着ている30歳のおじさんが全力で鼻水をすすっている始末。秋冬物のワンピースとはいえ、うら若き女性に首元や腕を露出してもらいながら撮り続けるのは無謀でした。
モノトーンな背景を
撮影に向けてぴよさんとやりとりをさせていただく中で、コンクリートや石畳のようなモノトーンな背景で撮りたいとご要望をいただきまして。いくつか候補地を考えてみた結果、今回は都庁近辺をロケーションに選んでみました。
モデルさんから撮影イメージについてご要望や意見をいただけるのって、私はすごくうれしくて。もちろん要望をいただかなくとも、いつどこでどんな風に撮ろうかは真剣に考えるのですけど。
カメラマンに全部お任せします!という丸投げより、ざっくりであってもこんなイメージで撮りたいとご意見をいただけた方が具体的に考えられますし、そういうときほど納得のいく写真を撮れている気がします。
今回もレンズは14-24ミリ、35ミリ、58ミリの定番トリオ。広角レンズでのポートレート撮影にぞわぞわとハマりつつある私。広角特有のゆがみの扱いが難しいですが、背景を活かしつつモデルさんのスタイルを綺麗に見せられるのが楽しい。
普段は背景をぼかして撮ることが多いのですが、今回は背景を残して撮ることを意識してみました。いくつかの写真ではクリップオンストロボも使用していて、直射だったり壁にバウンスさせて撮影しています。
今年はストロボを学ぶというのが個人的にテーマにしていることなので、今までは自然光だけで撮っていた環境でも積極的に使っていくのです。
雪が降ったら演出的に最高だった
1時間くらい撮影をしていたでしょうか。寄りで撮ったときに寒そうな表情をお願いしますと依頼をしたのですが、あのときの表情は演技ではなくガチだったのだろうなと深く反省しております。
撮影終了後、近くのスタバにかけこみまして暖房のきいた店内と熱々のコーヒーで体力を回復。あのときほどコーヒーを美味しく感じた瞬間はここ数年ありません。手のひらに伝わる熱、胃に染みわたるカフェイン、最高です。
撮影前は雪が降ったら演出的に最高だなんて余裕をぶっこいていましたが、完全に寒波をなめていました。ぴよさん、冷え込んだ早朝の撮影にお付き合いいただきありがとうございました!
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