たっぷりと梅雨入りです。せっかくの週末というのに雨が降りやまず、半ば強引に梅雨入りを実感させられております。
毎年この季節が来るたびにあじさいの写真をたくさん撮影していまして、自分なりにつかんできたテクニックを簡単にまとめてみました。
あじさいをどう撮ろうか迷ってる人はぜひ参考にしてみてください。
雨上がりは撮影のベストタイミング
梅雨と雨上がりとアジサイ。部屋とワイシャツと私、にも負けないくらいの鉄板な組み合わせ。
金曜の午後から降り始めて、土曜日の朝に雨が上がるという情報を極一般的なルートから入手していた私は、もう絶対アジサイを撮ろうと心に決めていたのです。
平日と同じ時間帯に起きて、外の様子を確認。明るくなってきているけれど雨はまだ降ってる。まだだ、もう少し待とうと決意の二度寝。そして7時過ぎ。隣で寝ている娘の寝相の悪さに起こされた私は、窓の外を見てその時が来たことを確信。
アジサイほど雨の似合う花はありません。完全に雨が止んだというよりは、霧雨っぽい雨がしとしとぴっちゃんしてましたが、おかげでいい感じに雫をまとった色っぽいアジサイと出会えました。
あじさいは雨に濡れてこそ美しい
家からちょっと歩いた場所に満開のアジサイがたくさん、そして雨上がりでしっとり濡れてるアジサイ。
このときはお借りしていたα7で撮影。チルト液晶が使えるのは花の撮影でとても便利です。
マイクロフォーサーズのGX1のように液晶をタッチすることでピントを合わせられると便利なんだけど、α7の液晶は対応しておらず。
AFの設定をイマイチ把握できていなくて、フォーカスポイントを手動で操作するためにはどこをどういじればいいのか未だにわかっていません。
箱に入っていた説明書を読めばいいんでしょうけど、説明書読むの嫌いなんですよね。
単焦点レンズでボケの描写を楽しむ
α7と一緒にお借りしている単焦点レンズのSonnar T* FE 55mm F1.8。このレンズ、ほんと好きです。
コントラストが高めでボケもうっとりしちゃうくらい綺麗、花の撮影でも大活躍ですわ。ただ最短撮影距離が約50センチなので、撮り方に工夫が必要。
ニコンの60ミリマイクロみたいにがっつり寄れると花の撮影は楽ですけど、寄れないという制約をどのように生かして花を撮ればいいのか、レンズの個性を味わうためにどんな構図が最適か。
レンズと真剣に向き合うことで、少しずつ成長できるんですね。
桜は数日で散ってしまうけど、アジサイは長く花が咲いているので、雨の日や晴れの日、いろんな一面を見られるのも楽しいです。
カタツムリがいい感じに現れてくれると写真的には最高なんですけどね、ナメクジは見るだけで鳥肌ですけど。
子供と一緒にあじさいを撮影する
あじさいは子供と一緒に撮るのもいいですよね。こちらの写真はAF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gで撮影。
あじさいの季節になるとポートレートの作例もよく見かけるようになります。ジメッとした梅雨ですから、見た目的にも浴衣は涼しげでいい感じです。
とはいえモデル経験のある方ならともかく、子供を撮影する難しさは、ポージングが自由すぎること。言うことを聞いてくれないし、思い通りに動いてくれない。
毎年チャレンジしているあじさいと娘の組み合わせですが、天候や娘の機嫌に左右されてしまうので、未だベストショットといえるカットは撮れていないなぁ。
ズームレンズであじさいを撮影してみる
描写の美しさを求めるなら単焦点レンズですが、便利さを優先するならズームレンズです。
手持ちのズームレンズでもあじさいをいろいろ撮影しているので、いくつか写真をピックアップしてみました。
防滴対応の標準ズーム24-70mmで撮影
久しぶりに使用したAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR。
防滴対応のレンズなので、多少の雨ならへっちゃらです。さくっと撮ってしまおうと、傘も差さずに撮影していたのですが、私自身はそれなりにモイスチャー。
カメラを始めたばかりのころ、花を撮るときは絞りを開きまくっていましたが、今は絞りの変化を楽しめる余裕ができました。
マニュアルで露出をいじっていたのですが、Exifで露出補正が+1/3となっているのは、設定していたことを忘れていたため。このミス頻繁にやらかします。ISO感度は100~200で微調整しつつ、シャッタースピードは1/40~1/100あたりで。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRの手振れ補正はクッソ強力なので、シャッタースピードを落としても手振れせずに撮れちゃいますが、風が吹いている状態だと被写体がブレブレに。
適度に被写体をブレさせて、動きを演出するという撮り方もあるのでしょうけど、紫陽花には「動」より「静」が似合う気がします。
使用頻度があまり高くなかったことと、ほぼ同じ焦点距離のAF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gを購入したことから、手放してしまったAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED。雨に濡れるアジサイを撮るときには、マクロレンズが欲しくなってしまいますね。
ブツ撮りをちょこちょこやっていきたい気持ちもあり、タムロンのマクロレンズにでも手を出してみようかしら。旧型なら新品でも安いですよね。
雨の中、短時間の撮影でしたが、1年ぶりの紫陽花を堪能できました。梅雨が終わるまでに、もう少し撮りたい。
望遠ズームの70-200mmでも撮影
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRでも近所の花を撮影してみました。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRでひとしきり紫陽花を撮影した後、去年の今頃は持っていなかった70-200を思い出し、自宅へ全力ダッシュ。
望遠レンズで紫陽花を撮るのは初めてのこと。標準ズームでは表現できないことを意識しながら、雨の中ぱしぱしと撮影してみました。
梅雨といえば紫陽花、紫陽花といえばカタツムリです。どっかにいないかなーと探してみましたが、見つかりませんでした。というか社会人になってからカタツムリなんて一度も見ていないような気がします。
小学生くらいのころは、雨が降ったらそこらじゅうでカタツムリを見かけたように思いますが、環境の変化で人がたくさん住んでいる地域からはいなくなってしまったのかしら。
被写体として撮ってみたい気持ちはあるものの、近寄ることをためらうくらいカタツムリが苦手でして。写真を添えて「カタツムリが苦手でも、遠くから撮れる望遠レンズは最高です。」みたいなことを書きたかった…
それとナメクジはもっと苦手。むかしキャベツか何かをスーパーで買って帰ったとき、ナメクジがラップの中に潜んでいたようで、キッチンに巨大ナメクジが現れるという悲劇に見舞われた経験があります。あれは…つらかった…
サイゼリアにあるエスカルゴのオーブン焼きは大好きです。
仕事として撮るときはAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRがメインで、趣味で撮るときはAF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gがメインになっていて。せっかく買ったのに、少しばかりご無沙汰をしていたAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR。
オートフォーカスの速さと正確さ、解像度の高さ、手ぶれ補正の強力ぶり、素直でまっすぐな描写など、改めてこのレンズの素晴らしさを実感できました。
夏がきたら、このレンズでヒマワリを撮りたい。今から楽しみです。
ストロボを使うと水滴がキレイに撮れる
このときはストロボを持参で撮影。右手にはD600、左手には外付けストロボのSB-700と、両手をフル活用しての撮影でした。
三脚を持って行けばもっと楽に撮れたんでしょうけど、霧雨の降る中スピーディーに撮りたかったので三脚は断念。
SB-700の設定や光の角度を色々試しながらぱしぱし撮影してみました。リモート発光を活用すると、ライティングの幅も一気に広まりますね。二灯、三灯とストロボを増やしていけば、もっと幅が広がるんだろうなぁ。
ストロボをもう1つ買うなら、レンズを優先したいと思ってしまう私です。
いずれもAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDで撮影。防滴機能はついていないので、ほどほどで切り上げないと後で痛い目にあいます。
マクロレンズでアジサイを撮るのは楽しいのですが、構図がなかなか難しいですね。
コンデジで撮影した写真を加工する
あじさいは一眼レフがなくても撮影できます。
ここからはコンパクトタイプデジカメ(コンデジ)のG7xで撮影した写真をいくつかピックアップ。ただ撮影しただけだとちょっとつまらなかったので、Photoshopで加工して遊んでみました。
「撮りたいときに撮れる」
1インチセンサーのコンデジの購入を決めたあの日の自分を褒めてあげたいくらい。しとしと雨が降っていても片手でシャッターを切れる操作性の高さもよい。
RAWで撮っておけば露出設定がドンピシャじゃなくても現像時に多少わがままができる。構図を考えて絞り優先モードでぱしぱしと撮る。防滴ボディではないので長時間の撮影はちょいと危険。
アジサイは雨に濡れてこそ輝く花。濡れて力が出なくなる丸顔の彼とは正反対。まさに水を得た魚。ギョギョギョ。春の桜は淡い光の中で撮りたい。夏のひまわりは青空の下で撮りたい。アジサイは雨の日に撮りたい。
雨も小降りでアジサイを撮るにはベストな条件。今日が仕事じゃなかったら後1時間くらい構図を変え露出を変え撮り続けていたのに。ああロミオ、どうして今日は仕事なの?ギョギョギョ。
朝起きても体のだるさが残る週の後半。撮りたかった雨の日のアジサイ。空きっ腹にジューシーな餃子とビールをかっこんで、ハワイの海を全裸で泳いできたような充実感。
現実には朝ごはん抜きで家を出たので、今すぐ代わりの顔を持ってきてほしいくらいに弱っていた木曜日の朝。まだまだ撮りたい、梅雨のアジサイ。
あじさいには暗めのトーンも合う
この日も天気が悪かったのですが、少し早目に家を出てぱしぱしと数枚撮ってきました。無理に明るく撮ろうとせず、あえて暗めに仕上げています。あじさいって暗いトーンも似合いますよね。
梅雨の満員電車ほど地獄に近い場所はありません。身動きの取れない車内で強い臭気を放つ人の近くにポジショニングしてしまったとき。いっそ気を失ってしまった方が楽になるんじゃないだろうかと何度思ったことでしょう。
大嫌いなこの季節でも、アジサイが咲くことだけは嬉しいと思えます。
似ているようでいろんな種類があるアジサイ。近所ではあまり見かけないアジサイを探してみるのもまた、この季節しか味わえない楽しみです。
としまえんではアジサイのライトアップが開催されているみたい。三脚持参のガチ機材で乗り込んでみたいと思っているのですが、果たして行けるタイミングはあるのでしょうか。
箱根の登山鉄道もアジサイがきれいに咲いているのでしょうね。1週間くらい温泉でのんびりしたいなあ。
雨に濡れたアジサイもセクシーで好きです。ぐずついた天気が続きそうな今週、撮影のチャンスは少なくなさそう。
この日は出勤時にG7Xでちゃちゃっと撮ってしまいましたが、時間を気にせずD610でじっくり撮影したい。今週末まで満開でいてくれるかしら。
春の桜に続いて梅雨のアジサイ。次は夏のひまわり、秋の曼珠沙華。どれも毎年撮影していますが、何度撮っても楽しい。一分一秒でも早く終わってほしい梅雨ですが、アジサイには一日でも長くきれいな花を咲かせてほしいものです。
あじさいの展示会へ足を運んでみる
いろんな種類のあじさいを撮りたいなら、あじさいの展示会などに足を運んでみるのがおすすめ。
このときは箱根の強羅公園で「あじさい展」が開催されていて、ここぞとばかりにぱしぱし撮りまくってきました。近所では見られない珍しいあじさいもたくさん飾られていて、見ているだけでも楽しめる場所です。
AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDのみで撮影です。
珍しいあじさいとたくさん出会える
こちらのあじさい展では多種多様なガクアジサイが展示されていました。
あじさいと聞くと、どうしても真ん丸に咲いたあじさいを思い浮かべがちな私。近所に咲いているあじさいも丸いもっこりタイプが多いので、ガクアジサイを見つけるとテンションがあがります。
よく見てみると1つ1つの植木鉢に値札がかけられてあって、気に行ったあじさいを購入することもできるみたいです。
植物を育てられない嫁と一つ屋根の下で生活している私です。あじさいのテイクアウトは残酷な結末を迎えることが目に見えていたため、やめておきました。
なじみのある真ん丸でもっこりと咲いたあじさい。私にとってあじさいと言えば、このタイプです。写真だと伝わりづらいですが、かなりビッグなもっこり具合でなかなか見ごたえがありました。
アジサイには「七変化」という異名があります。文字通り、開花してから色が変化するところからついたのです。わが国の在来種は、つぼみのころから咲き終わるまでに、淡緑色から白、藍、淡紅色と変わるのでこの名がある。しかし、いささか大げさな表現で、実際は藍色の期間がもっとも長く、そして美しい。
あじさいって色が変化するんですね・・・初めて知りました・・・
花びらたっぷりのガクアジサイ
先ほど撮影したガクアジサイとはちょっと変わって花びらがたっぷりめです。淡い紫色がなんとも妖艶でよろしゅうございます。
AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDは最短焦点距離が約25cmと、かなり被写体に寄れるので花の撮影でも大活躍です。絞りはf/2.2あたりで撮っていたのですが、もっと絞ってシャッタースピードを長くすべきだったなぁ。
Lightroomで少し修正しましたが、全体的に薄暗い写真が多くなってしまったと反省。
どうにもこうにも縦の構図が苦手です。もう少し花びらを中心部分に持って来るべきでしょうか。何も考えずに撮ると横の構図ばかりになってしまうので、意識的に縦の構図で練習しないといけません。
ブログに貼ることを考えると、どうしても横の構図で撮ってしまう病です。
あじさいはいろんな写真が撮れて楽しい
梅雨の季節しか見ることのできないあじさい。毎年いろいろな撮り方を試しては、写真撮影の楽しさを思い出させてもらっています。
どんなカメラやレンズでも、撮り方さえ工夫すればきっといい感じに撮影できます。ぜひいろいろな撮り方を試してみてください。