CactusのワイヤレスフラッシュRF60を購入しました。今までクリップオンストロボはニコン純正のスピードライトSB-700を使ってきたのですが、ストロボ1灯で表現できることに限界を感じまして。そろそろ多灯ライティングができるように機材を整えようと決意。
ニコン純正のスピードライトをはじめ、ニッシンのストロボ、Amazonで売っている中華製激安ストロボなど、いろいろと比較検討した結果、最終的にCactus RF60に落ち着きました。
マニュアル専用クリップオンストロボCactus RF60
箱に入っていたのはこんな感じ。シンプルでカッコいいです。思っていたよりストロボが大きくてちょっぴり驚きました。付属のクイックスタートガイドをさらりと読めば、最低限のことは理解できるので、後は実践で学ぶのみです。
このCactus RF60はマニュアル専用のストロボ。なのでストロボまかせのオート発光というものができません。ただオフカメラでライティングをするときは、すべてマニュアルで発光量を調整するのでまったく問題ないのです。
手軽にワイヤレスで発光ができる
実際にD810にCactus V6を搭載して、RF60をワイヤレス発光させてみました。お気づきの方もいるかもしれませんが、撮影場所は我が家の玄関でございます。
夜にぱしゃぱしゃストロボを発光させると、寝ている娘を起こしてしまう可能性もあるので…自分の部屋がない私は脱ぎっぱなしの靴を片付けて玄関で撮影するしかないのです…妻に冷たい目で見られても気にしないのです。
Cactus V6に接続したSB-700と並べてワイヤレス発光のテスト。シャッターを切っても発光しないことが何度かあったのですが、無線の不具合でもあったのかしら…ちょっと心配。
カメラ側のCactus V6でそれぞれの発光量を調整したり、片側だけ発光しないようにしたり、細かく設定できるのはめちゃめちゃ便利ですね。
Cactus RF60のメリットとデメリット
Cactus RF60のメリット、デメリットをざっくり整理すると以下のようになります。
メリット
- ワイヤレストランシーバーCactus V6があれば簡単にワイヤレス発光ができる
- ワイヤレストランシーバーCactus V6があれば他社ストロボと併用できる
- 純正ストロボと比較して性能がいいのに安い
- 技適マークを取得済みで安心して使える
ワイヤレストランシーバーのCactus V6(または新型のV6Ⅱ)を1台持っていることが前提になりますが、RF60単体で簡単にワイヤレス発光&多灯ライティングができるところが最大の魅力。
Amazonにはワイヤレス発光にも対応した中華製激安ストロボが売っていますが、日本国内で使用すると電波法に触れる可能性があります。その点、Cactus RF60はきちんと技適を通過している製品なので安心して使えます。
発光量も私が使う分には申し分なし。機能は限られますが、純正ストロボに比べて価格が安いところも嬉しいです。
デメリット
- マニュアルストロボなのでオート調光(TTL調光)ができない
- 連続発光にどの程度耐えれるか未知数
- 機材としての耐久性も未知数
- プラスチック感たっぷりで高級感はない
TTL発光ができないため、オンカメラでぱしゃぱしゃ撮りたいときや、ストロボの設定に時間をかけられない場面では使いづらいです。そういった場面では今後もニコン純正のスピードライトSB-700に頑張ってもらおうと考えています。
SB-700は強めの光で連射していると、すぐにオーバーヒートして使えなくなるのですが、Cactus RF60がどの程度耐えられるかは今後検証していきます。すぐに壊れたりしないでほしいけど、これも使いながら確認していくしかなさそうです。
大量に必要となる単三電池
電源は単三電池4本。今まで使っていたニコン純正スピードライトのSB-700も4本使用。ワイヤレストランシーバーのCactus V6は1台あたり2本電池が必要…と、多灯ライティングには電池が大量に必要です。エネループも買い足さないと…
今持っているエネループの充電器は4本ずつしか充電できないので、12本くらいまとめて充電できる業務用のものがあると嬉しいのですが、そんなの売っているのかしら。
純正スピードライトとのスペック比較
ニコンのカメラで使える各社のストロボを調べたついでに、基本的なスペックを表にまとめてみました。まずはニコン純正スピードライトと、今回購入したCactus RF60について。
Nikon SB-5000 | Nikon SB-700 | Cactus RF60 | |
---|---|---|---|
GN | 34.5 | 28 | 56 |
寸法 | 73× 137× 103.5mm | 71× 126× 104.5mm | 61× 205× 83mm |
質量 | 420g | 360g | 390g |
オート調光 | i-TTL対応 | i-TTL対応 | マニュアルのみ |
ワイヤレス方式 | 電波式に対応(WR-R10が必要、D5とD500のみ対応) | 発光式 | 電波式に対応(CactusV6が必要) |
その他 | フラッグシップモデル | ||
価格 | ¥60,394 | ¥37,872 | ¥24,700 |
GNはガイドナンバーの略で、数値が高いほど最大発光量が多い=明るいということです。質量は電池の重さを含めていません。価格については記事更新時にAmazonで調べたものです。
ニコンのSB-5000はオンカメラで使用するメインストロボとして考えるならよさげですが、オフカメラで使用するためのストロボとして考えると微妙です。価格はクソ高いですし、電波式の専用機材も対応しているカメラが少なすぎですし…
SB-700も単体でワイヤレス発光はできますが、光が届かない位置に置くと発光できないというヘタレっぷり。Cactus V6を使えば、光が届かないような場所でもワイヤレス発光ができるようになります。
ニッシンのストロボと激安ストロボの比較
ニッシン Di866 MARKII | ニッシン Di700A | Yongnuo YN560III | |
---|---|---|---|
GN | 60 | 54 | 58 |
寸法 | 74× 134× 110mm | 75× 140× 115mm | 60× 188× 75mm |
質量 | 380g | 380g | 540g |
オート調光 | i-TTL対応 | i-TTL対応 | マニュアルのみ |
ワイヤレス方式 | 電波式に対応(AirR、Air1が必要) | 電波式に対応(Air1が必要) | 電波式に対応(RF603が必要) |
その他 | フラッグシップモデル | 技適マークなし(電波法に触れる可能性あり) | |
価格 | ¥31,860 | ¥24,840 | ¥6,254 |
私は既にCactus V6を2台持っていたのでCactus RF60を買いましたが、ニッシンのストロボは価格もスペックもかなり魅力的です。Di866はTTL調光もできますし、Air1などの機材を買えばワイヤレス発光も可能です。メインストロボとしてガシガシ使えそう。
Cactus V6を持っていないニコンユーザーが多灯ライティングを考えるなら、ニッシン一択で考えても問題なさそうです。
中華製のストロボは激安ですが、技適マークを取っておらず日本国内での使用は違法になる可能性があります。スペックは悪くないですし、安さは魅力ですが、使用は自己責任で。
Cactus RF60の2灯ライティングでテスト撮影
早速2灯ライティングでテスト撮影してみました。撮影場所は引き続き我が家の玄関。モデルは娘のお友達、メル氏。玄関に寝そべりながら全裸の人形を被写体にぱしゃぱしゃと撮影していきます。
1灯は写真左手前から天井に向けてバウンス発光。メル氏のすぐ横が白い壁なので、そこに反射させたつもりです。もう1灯は写真右後方からメル氏に向けて弱めに直射。
ISO感度は64で固定して、絞りをちょこちょこ変えてみたり、ストロボの向きを変えて色々と撮影してみたのですが、なかなか難しいですね。
背景1灯(背後の壁にカラーフィルターつけて直射)のみ発光
先日購入して大失敗だった中華製激安カラーフィルター。せっかくなので今回のテスト撮影でも使ってみました。背景に色をつけてみたくて、写真右後方に設置したストロボに赤色のカラーフィルターを装着。
背後の壁に向けて直射してみたのですが、どこに光を当てるべきかがなかなか難しい…撮影場所が悪いというのもあるとは思いますが、もう少し綺麗に赤色を全体に回したかったのですが…
正面1灯(前面の壁にバウンス)のみ発光
写真左手前に設置したストロボだけを発光させるとこんな感じ。壁にバウンスさせているので、メル氏に柔らかく光が当たっているのはいい感じ。
2灯発光
2灯発光させると、このようになりました。概ねイメージに近い写真が撮れましたが、背景の光の当たり方がやっぱり気になります。ちゃんとした場所で撮影すれば、もっときれいに撮れるでしょうか。
メル氏の顔や体、前面にまで赤色の光が回っているところも微妙…色々とテストを重ねて多灯ライティングをものにしたいと思います。
多灯ライティングならCactus RF60がおすすめ
ざっと使ってみたところ、Cactus RF60はニコン純正のSB-700と遜色なく使えます。発光量の調整や各種設定もCactus V6をぽちぽちするだけでとても簡単ですし、多灯ライティングではRF60がメインになっていきそう。
はやく実戦投入していけるように、引き続きメル氏にモデルを依頼して夜な夜なテスト撮影を繰り返してみようと思います。
純正ストロボに強いこだわりがなく、ワイヤレスでの多灯ライティングを考えている方には、全力でおススメです。
Cactus RF60を使用して撮影したポートレート
実際にCactus RF60を使って撮影したポートレートの作例を数点ご紹介します。ソフトボックスやフラッシュベンダーなど、各種アクセサリーと組み合わせて撮影しています。
こちらはソフトボックス2灯で撮影したもの。Cactus V6と組み合わせれば、左右のストロボの発光量を手元で細かく調整できるのでとても便利です。
こちらもソフトボックスを2つ使って撮影したものです。室内撮影でライトスタンドやストロボを持ち運ぶのは大変ですが、モノブロックストロボに比べれば断然軽いです。笑
こちらは屋外で撮影したもの。Cactus RF60にRound Flash Ringを装着して、左側から発光させています。右手にカメラ、左手でストロボを持ちながら撮影、なんてことも可能です。
こちらはCactus RF60をオンカメラで使用したもの。写真の左側に白い壁があって、そこにバウンスさせて撮影しています。
オンカメラで使用するときはCactus RF60単体で使用できるので、これはこれで使いやすいです。
こちらは80cm×80cmのソフトボックス1灯を使って撮影。室内でライティングを組んで撮影するときは、常にCactus RF60を使っています。
今は新型のRF60Xが発売されたようなので、これから購入される方は新型を購入することをおすすめします。
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