秋といえば紅葉ですよね。どのレンズで撮影するか、もう決めましたか?
毎年秋が深まってくると「今年はどこへ紅葉を撮りに行こう・・・」とそわそわしてくる私。
どこへ行くかが決まると、今度は「どのレンズを持って行こう・・・」と悩みはつきません。
レンズ全部持っていけるならいいんですけど、電車移動のときはとくにカバンに入る本数には(体力的にも)限界があります。
そこでこのページでは、紅葉撮影におけるレンズ選びのコツについてまとめました。
レンズを変えるとどんな紅葉が撮れるるのか、ぜひ参考にしてみてください。
紅葉撮影の王道は標準ズームレンズ
まずは基本の標準ズームレンズから。あらゆる撮影に使える万能タイプですが、紅葉の撮影とも愛称は抜群。
あらゆるロケーションで活躍してくれるので、迷ったときはとりあえず1本持っていくことをおすすめします。
TAMRON SP AF 28-75mm f/2.8 A09
こちらは昭和記念公園で撮影した写真。使用したのはTAMRONのコスパ最強レンズ、SP AF 28-75mm f/2.8 A09。
f/2.8という明るさながら、5万円未満で買えるという恐ろしいレンズです。
昭和記念公園は銀杏並木が有名ですが、紅葉もたくさん楽しめる名スポット。園内が広すぎて想定以上に疲れる点以外、最高の公園です。
逆光時は露出補正を大胆に
紅葉は逆光で撮るのもキレイですよね。
ただ、マニュアルモード以外で撮影していると、逆光時は自動的に暗めの露出に設定されてしまいます。
明るく幻想的に仕上げたいなら、露出補正をガッツリかけましょう。この写真も露出補正+2で撮影。
ISO感度やシャッタースピード、絞りを全部マニュアルで設定すれば済む話ですが、人の多い公園ではスピードも大切。
同じ場所を長時間占領するのはマナー違反ですから、サクサク撮ってすぐに移動しましょう。
白飛びは気にしすぎない
逆光で撮ると、どうしても一部は白とびします。
プリントしてコンテストに出すつもりなら、白飛びはなるべく少なくしたほうがいいですけど、趣味で楽しむだけなら気にする必要ありません。
白飛びが気になるときは、少し暗めの露出で撮っておいて、現像時に明るさを整えることをおすすめします。
暗めに撮っておけば、白飛びを最小限に抑えて仕上げることもできますよ。
RAWで撮って後で細かく調整する
紅葉の撮影に限ったことではありませんが、私は基本的にどんな写真もRAWで撮っています。
RAWで撮る理由は、後でじっくりイメージ通りに仕上げたいから。
ホワイトバランスや露出をいろいろいじれるといっても限界はありますから、ある程度イメージに近づけた形で撮影しておく必要はあります。
色鮮やかな紅葉を撮るときはホワイトバランスの設定も難しいので、構図と露出だけきちんと決めて、後でじっくり現像するのが私のやり方。
「jpgで撮ったもの以外、写真とは認めない!」
みたいな人もポツポツ現れますけど、どうぞお好きにしてください。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
格安ズームレンズでも紅葉は十分撮影できますが、大きな画面で細かく見ていくと気になる点はどうしてもチラホラ出てきます。
ここからはニコンの大三元レンズ、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRで撮影した作例をいくつか載せてみます。
標準ズームレンズは1本でいろいろ撮れるのが、もっとも大きな魅力。
「こんな感じで撮りたい!」
という明確なイメージがあるならともかく、はじめて行く場所で、どんな風に撮りたいかもイマイチはっきりしていないときは、標準ズームを1本持っていきましょう。
早起きして早朝に撮りに行く
レンズとは関係ありませんが、紅葉を撮りに行くときは早起きすることをおすすめします。
単純に早朝は人が少ないですし、タイミングが合えばいい感じにモヤのかかった情景を撮影できます。
ただし、昭和記念公園などは入場時間が決まっているので、どれだけ早く起きても園内に入れないので要注意。
この写真は深大寺へふらっと遊びに行ったときに撮影したもの。
私と同じように早朝から撮影にきている人も2〜3名いましたが、のんびり撮影できました。
このときは手持ちで撮影していたのですが、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRは手ぶれ補正も強力なので、安心して撮影できます。
絞り込んで撮影したときの、カリッとシャープな画も私の好みです。
ライトアップは三脚持参で撮影
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRはデカくて重くて高額なだけあって、きちんと撮るとすごくキレイな画を吐き出してくれます。
こちらは三脚を使って撮影した六義園のライトアップ。
いくら手ぶれ補正が強力といっても人間には限界があります。
三脚を使うと紅葉のライトアップもばっちりキレイに撮れますが、六義園のように人が多い場所は扱いが難しいですね。
通行の邪魔にならないように、三脚を立てる場所を考えないといけません。
暗い場所で誰かが転んでしまったりしたら大変です。
「もうちょっとズームしたい・・・!」
と感じる場面もありますが、1本あれば一通り撮れるので、紅葉撮影で迷ったときは標準ズームを持っていきましょう。
超広角レンズでダイナミックに撮る
「標準ズームレンズ1本あれば紅葉撮影は事足りる」
と書いたばかりですが、ダイナミックに撮りたいなら広角レンズを持っていきましょう。
ここからは超広角レンズのAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDで撮影したカットをいくつかご紹介します。
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
超広角レンズを使うと、標準ズームでは撮れないダイナミックさが生まれます。
命の力強さというか、植物たちの躍動感というか何というか。悪くいえば毒々しく、良くいえば雄々しく・・・?
相変わらずの説明下手ではありますが、超広角レンズじゃないと演出できない写真が撮れます。
紅く染まり切っていないカエデがあっても、逆光と組み合わせて撮ると、それなりの画になっていると思いませんか?
そう思っているのは私だけですか? いいんです、趣味で撮っている写真なので。
木の幹に寄り添って、空を見上げるように撮影すると、色とりどりの紅葉がすごく遠くにあるように演出できます。
キレイに晴れていれば、青空とのコントラストも期待できます。
超広角は撮っていて楽しい
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRは爆速AFで超便利なレンズですが、使っていて楽しいかと問われると、すぐに首を縦に振れない自分がいます。
その点、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは使っていてとにかく楽しい。
昭和記念公園のようにだだっ広い場所で使うと特に楽しい。扱いはデリケートですが、ハマると最高にウマい。
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDには手ぶれ補正が搭載されていないので、絞り込んで撮るときはISO感度を上げるか、筋肉の限界を超えるしかありません。
標準ズームレンズで紅葉を撮ることに飽きてきたら、次は広角レンズに手を出してみると、すごく楽しめますよ。
単焦点レンズは足を使って撮る
「超広角レンズなんて持ってない!」という人も多いですよね。
ここからは単焦点レンズで撮影した紅葉の作例をご紹介します。
紅葉の撮影に単焦点レンズは不向きと思われがちですが、撮り方なんて工夫次第でどうとでもなるんですよ。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
単焦点レンズで撮るなら、ズームレンズではなかなか味わえないトロトロのボケを楽しみましょう。
こちらはポートレート撮影で大活躍しているAF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gで撮影したカット。
「ズームレンズだって絞り開放で、望遠端を使えば背景をボカせる!」
というのは間違っていませんが、ボケの柔らかさや美しさを求めるなら単焦点レンズには敵いません。
ただ、単焦点レンズはその名の通り焦点距離が固定されています。
撮りたいイメージに合わせて、自分自身が移動しないといけません。
こちらのカットは池に落ちるギリギリの場所で撮影したもの。後ろから誰かにぶつかられたりしたら、カメラと一緒に池にダイブしていたことでしょう。
また、レンズによっては最短撮影距離が長めだったりするので、あまり紅葉に寄れません。
紅葉を大きくクローズアップして撮りたいなら、マクロレンズの購入をおすすめします。
単焦点レンズの魅力はボケの美しさにありますが、絞り込んで撮ったときも美しい画を吐き出します。
何度か訪れたことのある場所で、撮りたいイメージがある程度固まっているなら、単焦点レンズを持っていけば満足の行く結果を得られるでしょう。
利便性ではズームレンズに勝てないので、初めて行く場所に単焦点レンズ1本で挑むのはおすすめしません。
LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4
こちらはマイクロフォーサーズ時代に、岡山の後楽園で撮影した紅葉。
もう手放してしまいましたが、LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4もいいレンズでした。
フルサイズセンサーじゃなくても、いいレンズを使えばキレイな写真は撮れるんですよね。
出張で岡山へ行ったついでに後楽園に立ち寄ったんですが、マイクロフォーサーズなら仕事のカバンに忍ばせておいてもそこまでかさばりません。
D810と大三元レンズの組み合わせは、間違いなくキレイな写真が撮れるものの、やっぱりデカくて大きいのはしんどい・・・
数年以内に、またマイクロフォーサーズに戻ってきそうな予感がしています。
超広角レンズのようなダイナミックさは演出できませんが、単焦点レンズでも紅葉はキレイに撮れます。
35mmや50mmなど、お手持ちの単焦点レンズでぜひ試してみてください。
コンデジでも紅葉は撮影できる
最後に番外編として、1型センサー搭載のコンパクトデジタルカメラ G7xで撮影したカットもご紹介します。
レンズを交換できないカメラですが、RAWで撮っておけば細かい色味は後で調整できるのが魅力。
普段から仕事カバンに入れていて、サッと撮りたいときに活躍してくれています。
暗い場所での撮影はめっぽう苦手ですが、よく晴れている日なら1型センサーでもそこそこキレイに撮れます。
仕事の合間にちょっと時間ができたときとか、持っていける荷物に限界があるときはコンデジもおすすめです。
紅葉撮影はレンズ選びから楽しい
「望遠レンズの説明がないじゃないか!」
と気づいた方もいるかもしれません。
70-200mmを買ってから、紅葉を撮りに行けていないんです・・・
今年の秋は望遠ズームレンズで紅葉を撮ってみようと思っているので、後日追記予定です。
まとめに入りますが、はじめて紅葉を撮りに行く方は、まずは標準ズームを試してみてください。
「もっとダイナミックに撮りたい!」
「背景をキレイにぼかした写真が撮りたい!」
と感じたなら、イメージに合わせて新しいレンズを揃えていきましょう。
紅葉の撮影はレンズを選ぶ段階から楽しいですね。
すけこむさん
はじめまして、この度は読者登録いただきまして、ありがとうございます。
改めまして 遠近 ochi-cochi の ryo と申します。
拙いブログですがよろしくお願いいたします。
ryo (id:ochi_cochi)さん
コメントありがとうございます。
こちらこそどうぞ宜しくお願いいたします。