ソニーのα7 IIIで使うためのストロボが欲しくて、ニッシンデジタルのi40を買いました。
ミラーレスカメラとぴったりな、小型・軽量のクリップオンストロボ。
小型ゆえに性能面は多少の妥協が必要ですが、趣味で使う程度ならまったく問題ない実力を備えています。
ミラーレスカメラ用にコンパクトなストロボを探している方は、ぜひご覧ください。
ニッシンデジタルi40の基本情報
今回i40を買ったのは、取り急ぎ自宅で子供を撮影するときに使えるストロボが欲しかったから。
ニコンからソニーに乗り換えて、使えるストロボが1台もない状態だったんです。
2019年の夏にはニッシンデジタルからマシンガンストロボの新製品が出るそうなので、業務用のストロボはそれを買うつもり。
ちなみにAmazonでストロボを探すと、NEEWERやYONGNUO、GODOXといった中国製の安価なストロボが多数販売されています。
でもよくわからないストロボは耐久性や安全性がちょっと怖い・・・
多少割高でも、安心して使えそうなニッシンデジタルを選びました。
それと一応ソニーには純正のストロボがいくつかありますけど、機能と価格を照らし合わせれば進むべきはおのずと見えてくるはずです。
小型ストロボのラインナップ
ニッシンデジタルが販売するコンパクトなストロボは、記事執筆時点で3つのモデルが販売されています。
主なスペックを一覧にまとめると以下の通り。
項目名 | i40 | i400 | i60A |
---|---|---|---|
ガイドナンバー | 40 | 40 | 60 |
照射角 | 24~105mm | 24~105mm | 24~200mm |
大きさ | 約85x61x85mm | 約85x61x85mm | 約98x73x112mm |
質量 | 約203g | 約200g | 約300g |
ワイヤレス発光 | 〇 | × | 〇 |
価格(Amazon) | 23,300円 | 17,490 | 34,560円 |
i40とi400はスペックがほぼ同じで、ちがいはワイヤレス発光に対応しているかどうか。
カメラにくっつけて使うだけなら、機能がほぼ変わらないi400を買ったほうがお得です。
i60Aはi40の高性能版という位置づけでしょうか。
「NAS」という電波式のワイヤレス発光にも対応している上位モデル。
今回は価格とコンパクトさを優先してi40を選びました。
左右180度、上方向90度まで対応
i40はコンパクトなストロボながら、一通り必要な機能はすべて備わっています。
たとえば角度の調整も、上下左右ともにぐりぐり動かせます。
真上に向けられるのは当然として、真後ろに向けることも可能です。
天井に光を反射させる、バウンス発光も問題なく対応可能です。
ただ、角度を固定するロック機能は搭載されていないので、どこかにぶつけたりすると角度が変わってしまう点に注意しましょう。
各種アクセサリー類も付属
i40には基本的なアクセサリー類も付属していて、たとえばこちらの簡易ディフューザー。
ストロボの光を多少和らげてくれます、私は使いませんけど。
ほかにも照射角を16mmに広げられるワイドパネルも搭載されています。
バウンス発光させるとき、瞳にキャッチライトを入れるためのパネルもついています。
小型のストロボゆえに仕方ありませんが、キャッチライトパネルもかなり小さいです。
ないよりはあったほうがいいでしょうけど、過度に期待しないほうがよさそう。
いずれにしてもストロボの光を変えたいときは、ROGUEのフラッシュベンダーのようなアクセサリー類を別途買いましょう。
電源は単三電池4本を使用
電源は一般的なストロボと同じように単三電池4本を使用。
私はAmazonベーシックの充電池を愛用しています。
シンプルなインターフェイス
インターフェイスはとてもシンプルでわかりやすいです。
左上の電源ボタンを押して、ランプが赤色から緑色になったら使えるという合図。
ランプもボタンになっていて、テスト発光ができます。
左側のダイヤルはモードの選択で、右側は発光量の調整。
とくにこだわりがない方は、オートで適度な発光量に調整してくれるTTLモードがおすすめ。
光が強すぎるor弱すぎると感じたときは、右側のダイヤルで微調整しましょう。
LEDビデオライトが使えそう
左側のダイヤルにムービーのマークがあるのですが、これは白色LEDのビデオライト。
ちょっとした動画撮影で明かりが少ないときは活躍してくれます。
モデリングライトとしても使えそうですが、電池がどれくらい持つかちょっと不安。
軽く触れると動いてしまう
使いやすいインターフェイスですが、ダイヤルがかなり軽めです。
ちょっと触れるだけでダイヤルが回ってしまうので、撮影に夢中になっていると、いつの間にか発光量が変わっているということが起こりそう。
こまめに確認したほうがよさそうです。
樹脂製で耐久性が少々不安
i40で唯一不満に感じているのは、カメラと接続する部分が樹脂製(プラスチック?)なこと。
コストダウンのためなのか知りませんけど、今まで使ってきたクリップオンストロボはすべて金属製でした。
樹脂製だからといって、ほんの数回で壊れることはないと思いますが、耐久性はちょっと不安。
オンカメラで使うときは、ストロボをつかんでカメラを持ち上げるのは止めたほうがよさそう。
いきなりもげたりしないか心配です。
ニッシンデジタルi40の実写テスト
基本的な性能について触れたところで、ここからはi40の実写テストの結果についてご紹介します。
いずれも三脚に固定したα7 IIIで使用、レンズは50mmの単焦点、露出設定は以下の通り。
- 絞り:f/2.8
- シャッタースピード:1/200
- ISO感度:100
- ホワイトバランス:オート
撮影場所は電気を消した我が家の玄関で、RAWではなくjpg撮って出しです。
ストロボ有無の比較
まずはストロボなしの状態と、直射の状態を比較してみます。
自然光がまったく入らない場所なので、ストロボなしだとほぼ真っ暗。
TTL発光でストロボを直射すると、モデル(メル氏)がくっきりと浮かび上がりました。
ただ、この光の当て方は若干ホラーですね。
ストロボのヘッドが小さいからか、光の当たる範囲も少々狭く感じます。
バウンス発光のテスト
続いてバウンス発光もテストしてみました。
天井バウンスと、写真左側の壁へのバウンス、2種類テスト。
先ほどのホラー写真とは打って変わって、やさしさに満ち溢れたメル氏が登場しましたね。
側面へのバウンスも、これはこれで悪くありません。
発光量を変えた比較
天井へのバウンス発光をベースに、TTLモードのまま発光量を調整してみました。
発光量をMAX(+2.0)にしても、メル氏が真っ白に消し飛ぶようなことはありませんでした。
さすがに発光量を+2.0にすると、チャージに多少時間がかかりますね。
ストップウォッチなどで計ったわけではありませんが、2~3秒は待たされます。
今度は発光量を落としてみました。
発光量-2.0まで落としても、きちんと被写体を認識できる程度の明るさはキープできていますね。
連射性能のチェック
最後に、α7 IIIの連射性能にi40がどこまでついてこれるかもテストしてみました。
3コマ/秒
まずは3コマ/秒で連射してみたところ、以下のような結果になりました。
発光量に若干のムラはあるものの、おおむね問題ないですね。
「コンパクトなストロボなので、連射には耐えられないだろう」
と思っていたのですが、なかなか踏ん張るじゃないですか。
10コマ/秒
α7 IIIの最速連射、約10コマ/秒でも試したところ、意外な結果になりました。
これまた多少のムラはあるものの、きちんと全部光っています。
「さすがに10コマ/秒の連射だと、半分くらいはストロボが光らないでしょ」
と思っていたのに、いい意味で裏切られました。
もちろん使用環境や露出設定などによって、結果は大きく変わります。
Youtube動画の撮影中に試したときは、10コマ/秒の連射で半分程度しか光りませんでした。
ニッシンデジタルi40のレビュー動画
i40のレビューを動画でもまとめました。
写真と文字だけでは伝わりづらい部分もありますので、こちらの動画もあわせてご覧ください。
α7 IIIにぴったりな小型軽量ストロボ
ニッシンデジタルのストロボを買ったのははじめてですが、小型・軽量ながら充実の機能が備わっていて大満足。
家族写真をはじめ、ちょっとした物撮りなど、あらゆる用途で活躍してくれそう。
2万円ちょっとでこれだけのストロボを買えるなんて、かなりお得です。
チャージに時間がかかったり、パワー不足を感じる場面もありますけど、だってこんなに小さいんですもの。
i40に物足りなさを感じてきたら、より上位モデルのストロボを使いましょう。
α7 IIIと相性抜群なので、これからバシバシ使っていきます。
キヤノン用やニコン用なども販売されているので、小型のストロボを探している方はぜひチェックしてみてください。