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会社設立freeeを使って個人事業主から法人成り!手続き上の注意点

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だらけている上野公園のパンダ

2016年の夏に会社員を辞めて個人事業主として独立、しばらくフリーランスとして働いていました。

そして2017年の冬、個人事業主から法人成りしました。

会社を設立して、肩書上は代表取締役になってしまいました。

法人化を進めるにあたって、色々と手間取ったことや失敗したことなどをまとめてみました。

個人事業主から法人成りに至った理由

やるせない表情の白くま

個人事業主から会社設立に至った主な理由としては、以下の3点です。

  • 節税できるため
  • 資金調達しやすいため
  • 従業員を採用しやすいため

それぞれについて簡単に触れておきます。

法人化したほうが節税できる

2017年の1年は、大変ありがたいことにお仕事をたくさんいただくことができました。

おかげさまでたっぷり税金を支払うことにもなり、ここまできたら法人化したほうが節税になるな…と判断しました。

累進課税の大きさを痛感したことと、任意継続していた健康保険も来年夏が期限だったため、このタイミングで踏み切りました。

個人事業主のまま世のため人のために納税するという選択肢もありましたが、次の2点から法人化するしかないと決意。

法人のほうが資金調達しやすい

今はまだ自己資金で仕事を回しているのですが、今後は資金調達も考えていきます。

ある程度の売上見込は立っているため、きちんと準備すれば政策金融公庫などからまとまった融資をしてもらえるんじゃないかと目論んでいます。

個人ビジネスでコツコツお金を稼いでいくのではなく、資金を投下して一気にトップスピードで事業を拡大したいのです。

個人事業主でも頑張れば融資は得られると思いますが、融資以外の選択肢も考えるとなると、やはり法人化するのがベストと考えました。

法人なら従業員も採用しやすい

人を採用する面でも法人化することのメリットがあると判断しました。

今はひとりで仕事をしていますが、今後は徐々に仲間を増やしていきたいと考えています。

売上が軌道に乗ってきたらオフィスも構えて、少しずつちゃんとした会社にしていきたい。

長期的な事業拡大を考えるなら、やはり個人事業主のままではなく法人化することが必要と考えたのです。

法人化の手続きは会社設立freeeを活用

会社設立freee

実際に会社を設立するにあたって、司法書士や行政書士に設立手続を外注することも考えましたが、これも経験だと思って自分でやりました。

少し前に話題になった会社設立freeeを活用したのですが、こいつがとても便利でした。

ただし、いくつかつまづいたポイントもあったので簡単に整理しておきます。

社名は最初に決めておく必要がある

会社設立freeeの手順通りに進めようとすると、いきなり会社名を入力することになります。

社名を決めるのに時間が結構かかりました。

これだー!と思いついた社名をGoogleで検索したら、有名企業の子会社が同じ名前だったり…

1週間くらいウダウダと悩んで、自分なりに納得のいく社名を決めることができました。

妻には「なにその名前?」と言われましたが気にしません…

印鑑は良いものを買ったほうがいいかも

会社設立freeeは社判を簡単に発注できるようになっていて、私もこれを利用しました。

スピード優先で18,900円の黒水牛の印鑑を注文したのですが、もっと良いものを買ったほうがよかったかも…と後悔しています。

というのも、個人事業用の印鑑は楽天で25,000円くらいのそこそこいいハンコを買ったんです。

法人の印鑑のほうが長く使うことになるだろうし、届いたものも紙箱でちょっと安っぽいし、これは失敗だったかもしれません。

新しく発注すればいいじゃん、と思われるかもですが、印鑑登録をやりなおすとなると結構手間なんですよね…

会社設立の手続き上、印鑑を押す書類がたくさん出てくるので、社名を決めたら早めにハンコを発注したほうがいいです。

公証役場にCD-Rの持参は不要だった

手順通りに進めていけば問題なく会社を設立できるんですが、1点だけ不満もありました。

公証役場に定款を取りに行くとき、データを受け取るために「空のCD-Rを持参しろ」と書かれていたんです。

今どきCD-Rなんて持ってねぇよ…と文句をたれながらビックカメラへ。

売り場の隅っこで販売されていたのは10枚パック…

こんなにいらないよ…と思いつつも買うしかありません。

10枚もCD-Rを持参したのに、公証役場のおじちゃんがCD-Rを用意してくれてました。

うおおおおぉぉい!とおじちゃんに突っ込みたくなりました。

ただし、これは私が手続きした公証役場だけがサービスで対応してくれていることなのかもしれません。

ということで今手元には空のCD-Rが10枚もあります。欲しい方いますか?

出資金の入金は個人口座へ

出資金の入金についても、どうすればいいのか迷いました。

というのも、会社設立freeeには以下のような記載しかなかったんです。

出資金を入金しましょう
入金する額は以下のとおりです
私の名前 ***円

この時点では法人口座もありませんし、どこに入金すればいいの…?とGoogle先生に教えを請うことに。

発起人の個人口座に、入金または振り込みをします。口座に、出資額分の「残高がある」というだけではダメです。かならず、資本金(出資金額)の、新たな入金が必要となります。(一部要約)

株式会社設立の流れ 出資金払込み – 株式会社設立web

つまり普段使っている口座に、出資金としてのお金を入金した事実が必要ということみたいです。

私は個人事業用で使っていた口座から、普段使っている個人の口座に出資金を振り込みました。

それと、この出資金は法人口座を開設できた後に、法人口座へ再度入金する必要があります。

振込手数料もったいない…と思ってしまうケチな男です。

法務局には2回行かないといけない

会社設立の手続って時間がかかるんですね。

法務局に登記書類を持っていって、1週間後くらいにまた来てくださいと言われました。

仕事が落ち着いている時期だったからよかったものの、忙しい時期だったら結構面倒でした。

管轄の法務局はちょっと離れた場所にありましたし…

2回目の法務局訪問で履歴事項全部証明書や法人の印鑑証明書をもらって、いよいよ会社が設立できたことになります。

会社の設立日は法務局に登記書類を提出した日になるみたいです。

freeeを使っても20万円はかかる

会社設立freeeを使って実際に会社を設立できたんですが、なんだかんだで20万ちょっとお金がかかりました。

定款に5万円ちょい、登記に15万円ちょいですね。

個人の印鑑証明を取得したり、法人用の印鑑を購入したり、公証役場や法務局への交通費もかかっています。

司法書士や行政書士に依頼すると総額30万円くらいかかるらしいので、10万円はお得になったと考えるべきでしょうか。

ちなみに、会社設立にかかった諸々の費用は「創立費」として経費計上ができるみたいです。

設立準備開始から会社設立にかかった費用のうち通常必要となる費用は「創立費」とし経理処理されます。

  • 発起人報酬費用・使用人に支払われる給与
  • 設立登記にかかる司法書士・行政書士などへの報酬費用
  • 創立事務所賃借料
  • 登録免許税
  • 金融機関の取扱手数料
  • その他創立のために必要な費用で会社が負担すべきもの

例えば、会社設立のためにミーティングをした場合のカフェ代や電車代も含まれます。領収書など会社設立前のものもきちんと残していきましょう。

会社設立時の費用は経費になるのか? – 会社設立の基礎知識

領収証、大事ですよね。

会社設立後の諸手続きが意外と面倒

ルンルン気分の象

会社を設立した後も色々と諸手続きが発生して、何かと時間を奪われました。

自分でやると決めた以上仕方のないことではありますが、やっぱり手続きを外注したほうがいいかも…と真剣に思いました。

設立後のポイントについても簡単に触れておきます。

年金事務所に行くのは遅れても大丈夫

会社設立freeeには設立後5日以内に年金事務所に行け、と書かれていたんですが、法務局で書類を受け取ったのが設立5日目だったんですよ。

会社を設立した場合、法律によって社会保険に加入することが義務づけられています。社長一人しかいない会社でも、一定以上の報酬(給与)があれば加入しなければなりません。

健康保険と厚生年金は会社設立から5日以内に会社所在地を所轄する年金事務所に届け出ます。提出方法は郵送・窓口持参・電子申請(事前に手続きが必要)のいずれかです。

会社設立時には社会保険加入が必須!準備すべき書類とその作成方法まとめ – 会社設立の基礎知識

いやもう間に合わないじゃん…とビビりながら管轄の年金事務所に行ったんですが、手続きが遅れたことは何も文句を言われませんでした。

というか諸々の手続きをすごく丁寧に説明してくれて、おじちゃんの優しさに癒やされました。

社会保険料の高さには心底驚かされましたけども。

そういえば以前勤めていた会社、設立後2年くらい社会保険未加入で働かされていたなぁ…

税務署のおばちゃんは恐ろしく事務的

会社設立から2ヶ月以内に税務署へ書類提出が必要とのことで、先日行ってきました。

内国法人(国内に本店又は主たる事務所を有する法人)である普通法人を設立した場合は、設立の日(設立登記の日)以後2か月以内に「法人設立届出書」を納税地の所轄税務署長に1部提出しなければなりません。

新設法人の届出書類 – 国税庁

個人事業の開業届を出しに来たときもそうだったんですが、税務署の受付のおばちゃんは恐ろしく事務的ですね。

書類をパラパラっとチェックして、ドンッ!!とハンコを押して、はいおしまい。ニコリともしない。

別に優しさなんて…求めてないし…

都道府県税事務所は郵送で問題なし

税務署とは別に税事務所にも書類提出が必要と書かれていましたが、郵送で問題ないと税理士さんに教えてもらったので書類を送りつけておきました。

その後何も連絡がないので、特に問題なかったのでしょう。

恥ずかしながら税務署とは別に税事務所というものが存在していることを、32歳にして初めて知りました。

法人用の銀行口座作成に時間がかかる

法人口座は個人事業用の口座と同じく、みずほ銀行で作りました。

あらかじめネットで予約して窓口に行ったんですが、担当してくれた女性がどうやら新人さんみたいで。

言われたとおりに書いていたのに、「すみません、やっぱりここの記載は必要ありませんでした…」と何回も訂正印を押すことになり、じわじわとイライラ。

ちょうどお昼前後だったこともありますが、説明中に女性のお腹がグルル…となって、「すみません…///」と顔を真赤にしていたのは最高に可愛かったです。

でも手続きで1時間以上待たされて、次の予定があったので後日改めて手続きをすることに。

2回目の訪問で、ようやく法人口座を作ることができました。それにしても長かった…

ビジネスカードが1枚あると便利

税理士さんからアドバイスをもらったこともあって、ビジネスカードを1枚作っておきました。

アメックスをおすすめされましたが、特別こだわりがなかったので楽天のビジネスカードを申込。

楽天のゴールドカードに付帯するカードのようですが、特に問題ありません。

ビジネスカードで経費を支払えば、会社の口座から直接引き落とせるようになるので便利ですね。

楽天ポイントもじわじわと溜まっていくので、うまく活用しようと思っています。

法人成りするなら会社設立freeeは超便利

会社設立freeeを使って実際に会社を立ち上げてみて、いくつか気になる点はあるものの、素晴らしいサービスだと思いました。

複雑な書類を全部自動で出力してくれるのは恐ろしく便利です。

ただし、無料で利用できると書いてありますが、定款の電子署名・認証を行政書士へ依頼するのに5,000円かかります。

会計freeeの年額契約される方は、代行手数料も無料

と書かれていましたが、税理士さんの都合でMFクラウドを使うことが決まっていたので素直に5,000円支払いました。

freeeの担当者から電話がかかってきて、「よかったら会計freee使ってくださいね…?」と営業されましたが丁重にお断り。

そりゃ会計freeeを使ってもらわないと儲からないですもんね。ごめんなさいね。

いい会社を作っていけるように頑張る

切ない表情のアザラシ

社会保険料の負担が大きくなったり、税理士さんへの報酬や法人住民税の支払いが発生するなど、メリットばかりではない法人成り。

それでもいい会社を作っていけるように頑張ります。

かつて自分が働いていた会社を含め、今までクライアントや従業員を不幸にするような会社をいくつか見てきました。

三方良しという言葉がありますが、誰もが幸せになれるような、そんな会社を目指していきたいですね。

口でいうほど簡単じゃないことも理解しているつもりですが、コツコツ頑張ってみようじゃないですか。

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