自宅に物撮り環境を整えて半年以上が経過。
まだ試行錯誤中ではありますが、ある程度定番のセッティングが決まってきたので、失敗経験も含めて使用機材などをまとめておきます。
自宅で物撮りしようと検討中の方は、参考にしてもらえたらと思います。
カメラとレンズ
メインで使用しているカメラとレンズは、α7IIIとFE24-105mm F4 G OSS。
ここ数か月、ずっとこのコンビで撮ってます。
焦点距離は80~105mmあたり、絞りはf/9前後で撮ることがほとんど。
AF(オートフォーカス)はたまに迷うけどマニュアルに切り替えれば問題ないし、強力な手振れ補正がなかなか快適。
マニュアルフォーカスが使えて露出設定をいじれるなら、カメラは何でもいいと思います。
マクロレンズは優先度低
物撮り用にマクロレンズが欲しい!と思っていた時期もありましたが、今は物欲が停滞中。
FE24-105mmは最短撮影距離が約40cmと被写体にあまり寄れないものの、ブログ掲載程度の用途ならトリミングでごまかせます。
とはいえ指輪やピアスなどのアクセサリー類や小さいフィギュアをアップで撮りたいなら、やはりマクロレンズはあったほうがいいです。
マクロレンズが1本あると物撮り以外でもいろいろ楽しめるので、何かのきっかけで突発的にポチっている未来は否定できません。
物撮り用の撮影台
物撮り環境を整えるうえで悩まされたのが撮影台。
最終的にたどり着いたのは、横幅120cmのアウトドア用折り畳みテーブル。
使わないときは片付けられて、横幅135cmの背景紙を広げられて、さらに耐荷重が20kg前後までと考えると、これしかありませんでした。
デスクトップパソコンのような大きくて重たいものも安定して撮影できる点は気に入っていますが、予想していた通り邪魔です。
片付けも面倒くさくて結局出しっぱなし。
小さくて軽いものを撮影するなら、わざわざ撮影用にテーブルを買わなくとも段ボールなど家にあるもので代用できます。
物撮り用の撮影台なども販売されていますが、自宅で使うには不便なのでおすすめしません。
台なしでも撮影は可能
そもそも被写体やライティング方法によっては撮影台すら不要。
クリップオンストロボを天井バウンスで発光させるやり方なら、床に直置きでもそれなりに撮れます。
ただし、三脚や各種ライティング機材を使うなら、ある程度高さがないと撮りづらいです。
何をどうやって撮るか次第で、必要な機材は大きく変わってきます。
各種スタンド
ひとりで物撮りをするには、カメラやストロボ、背景紙を固定するための各種スタンドも必要。
分身の術を使えるなら、一人ひとり役割を分担して機材を手で持てばいいと思います。
もともとポートレート撮影で使っていたものも多いですが、簡単にまとめておきます。
物撮り用三脚
物撮りで三脚はすごく大事。
ライティング機材をそろえるより、まずはしっかりした三脚を買ったほうがいいと思う。
私はLeofotoのカーボン三脚、LS-323Cを愛用。
持ち歩くには不便なサイズですが、安定感抜群で物撮り専用三脚として活躍しています。
長時間露光ができるようになると、撮影の幅がグンと広がるので楽しいです。
LeofotoのLS-323Cについて詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
ギア雲台
三脚と一緒にぜひそろえてほしいのがギア雲台。
これね、物撮りで必須といえるほどの超スーパーミラクル便利アイテム。
ほぼ鈍器と呼べるデカくて重たい機材ですが、物撮りの効率が劇的に上がります。
私はManfrottoのギア雲台410をアルカスイス対応に改造して使用。
もう自由雲台には戻れません。
ライトスタンド
ストロボなどのライティング機材はライトスタンドで固定。
ブログを振り返ると2016年に買ったらしいです。
4年以上経った今も安定感抜群で、部屋に2本常設中。
Amazonで探すと格安ライトスタンドがたくさん見つかりますが、スタンド関連はマンフロットに絶大な信頼を置いています。
少し値段が高くても、長く安全に使えることが大事。
背景用スタンド
背景用のスタンドは3年前に購入したマンフロットの背景紙サポートシステム 1314B。
ご覧の通り部屋の出入りに支障が出る大きさで、足も完全に広げられませんが、背景紙をつるすには十分。
子供が鉄棒代わりに遊ぶのは超危険なので絶対にダメ。
ポールなどを使用すればトレペも設置可能。
もともと持っていたので背景用のスタンドを使用していますが、背景用の紙や布を固定できればなんでも構いません。
被写体が小さめなら、壁紙を痛めにくい粘着テープで壁に直接背景紙を固定するのもアリ。
パーマセルテープは1本買っておくと便利です。
背景紙の設置方法はもう少しどうにかしたいところ。
アイデア募集中。
白と黒の背景紙
もっとも使用頻度が高いのは白の背景紙。
スーペリア背景紙のスーパーホワイト(1.35X5.5m)を使用していて、その気になれば全身撮影もできるサイズ。
質感は画用紙そのもので、ちょっとしたことですぐに汚れます。
被写体に合わせて黒もたまに使用。
買う前は「5.5mもいらないだろ」と思っていましたが、白は傷がすごく目立つので消耗ペースは割と速め。
1本5,500円で買いましたが、購入したショップが楽天から撤退した模様。
今後は直販サイトから買うしかないみたい。
カラー背景紙
白と黒だけでは味気ないので、カラーの背景紙もいくつか買ってみました。
レザック66 260kgの全判(1091×788mm)で、楽天の「紙屋の丸楽」で1枚500円前後(送料別)で販売されています。
実際に撮影で使用したサンプルがこちら。
分厚くてしっかりしていますし、いろんな色・柄を選べて、さらに値段も安いので背景紙としてかなり優秀。
小物を撮るには大きさも十分ですし、丁寧に扱えば何度も使えます。
使用頻度は低めなのに、調子に乗って何枚も買いすぎたのが失敗。
背景紙として使う以上、折り曲げて収納できないのも面倒です。
ブームスタンド
物撮り用として買ったものの、動画を撮るときくらいでしか使わないブームスタンド。
マンフロットの420B コンビブームスタンドで、楽天で26,000円くらいでした。
GoProのホワイトバランス設定に失敗してお蔵入りした、以下のような撮影で活躍します。
ある程度天井が高くないとセッティングしづらく、安定した場所できちんと固定しないと機材落下や転倒のリスクもあるので割と危険。
明確な用途があるならまだしも、6畳の部屋で使うべきものではないと思います。
ライティング機材
物撮りで使用している照明機材もまとめておきます。
LEDビデオライト
現在もっとも使用頻度が高い照明機材はNeewerのLEDビデオライト×2。
動画撮影で必要性を感じて購入したものの、今はほとんどの物撮りをLEDライトでこなしています。
Amazonで探すとスタンドやバッテリーがセットになっているものもありますが、ライト本体のみを2台購入。
バッテリーではなくコンセントにつなげて使っています。
実際にLEDライトで撮影したサンプルはこちら。
アンブレラやソフトボックスと比べて光がかなり固く、光量も足らない感じはするものの、今は手軽さを優先。
手振れ補正のついている機材なら、f/9前後、SS1/60~1/100、ISO800あたりで手持ち撮影も可能です。
ブログに掲載する程度の写真なら、これくらいでいいかと妥協判断しています。
各種ストロボ
スピード優先ではなく、ちゃんと撮るときはGodoxのAD200Proを使用。
バッテリーの持ちもよく、小物を撮る程度なら十分なパワーがあります。
Godoxは値段が手ごろで、各種アクセサリーが充実しているのも魅力。
AD200Proについては以下の記事にまとめました。
あると便利な小物類
そのほか、物撮りで便利なグッズについてもまとめておきます。
レフ版
被写体を問わず、物撮りをするなら白のレフ版は1枚あったほうが便利です。
私はスチレンボードで自作したものを使っていますが、段ボールに白いA4用紙を張り付けるだけでもOK。
黒いレフ版はパッケージの反射を抑えたいときなどに活躍します。
レフ版の自作方法は以下の記事にまとめています。
ホコリ除去グッズ
小物類を撮るときに役立つのがホコリ除去グッズ。
カメラ好きならブロアーは持っていると思いますが、静電気でホコリを取り除いてくれるミニほうきがいい仕事をするんです。
小さなチリやほこりはPhotoshopで消す、という道もあるので優先度は低めかも。
アクリルブロック
小さいくせに意外と高額なアクリルブロック。
以下のサンプルのように、高さや角度をつけたいときに使っています。
東急ハンズで探したところ、円形のブロックは1個1,257円もしました。
100円ショップを根気強く探せば、似たようなものを安く買えるのかも。
ColorChecker
物撮りの色をきちんと合わせたくて、X-riteのColorChecker Passport Photoも購入。
いろいろなライティング機材を使うとホワイトバランスを合わせるのに苦労しますが、これがあれば簡単に整えられます。
ただし、カラーマネジメントモニターがないと意味がありません。
こだわりたい人向け。
固定道具
背景紙やいろいろなものを固定するときに役立つクリップ類。
パッと見て察した方もいると思いますが、100円ショップの洗濯バサミで代用できます。
重みのある背景布を吊るすときは、がっちり固定できるものが欲しくなりますが、わざわざ撮影用のものをそろえる必要はありません。
ターンテーブル
ほぼ動画用ですが、電動のターンテーブルも買いました。
カメラを三脚で固定しておけば、以下のような動画が簡単に撮れます。
スピードの調整ができず、ガタついたりスムーズに動かないときもありますが、加工でごまかせるので問題なし。
自宅で楽しく物撮りを
想像以上に広くて深い物撮りの世界。
背景紙の固定方法やライティング技法など、まだまだ試してみたいことがたくさん。
100円ショップでそろえられたり、家にあるもので代用できるものも多いので、引き続き楽しみながら物撮りを続けてみます。