私の愛機、ニコンD600がセンサーに付着するダストの問題で一部界隈を賑わせております。
アメリカの集団訴訟を発端に、中国で一気に炎上、国内ではどのような対応があるのか注視していたところ、ニコンから正式に発表がありました。
ニコンデジタル一眼レフカメラ「D600」ご愛用のお客様へ | ニコンイメージング
去年の秋にD600を購入し、マイクロフォーサーズのミラーレス一眼を使っていた私にとって、フルサイズセンサーの描写力は圧倒的で、本当に感動させられました。
私にとって初めてのニコン、初めてのフルサイズ一眼レフ、D600は大切な存在なのです。それだけに今回のニコンの対応には複雑な気持ちを抱いています。
ダスト問題は発売直後から言われていた
D600を購入して1か月も経たないときに、f/11まで絞って朝焼けを撮った時に出てきたセンサーダスト。風景撮影で常用するf/11前後でダストが出てしまうのは大きな問題です。
価格.comのレビューや、その他サイトでもこの問題は大々的に取り上げられ、カメラを趣味とする人であれば、D600のダスト問題は誰もが知っていることだったと思います。
私もこれまで新宿のニコンサービスセンターに3度持って行き、センサーの掃除をしてもらいました。内1回は保証書を忘れたので、1000円支払いました。今は保証期間を過ぎていても無料でセンサークリーニングを対応してもらえますが。
対応が遅すぎやしませんかニコンさん
海外で訴訟が起きたから、今回の対応をひねり出した。
そうとしか見えない今回の対応。どうしてもっと早くからD600ユーザーへの対応をしなかったのでしょうか。D610を発売する前に、やるべきことが沢山あったんじゃないでしょうか。
今回一番残念に感じたのがこの一文。
ニコンは本件を重く受け止め、「D600」をご愛用のお客様に対しまして、引き続き、保証期間が過ぎても無償で、点検・清掃・シャッターおよび関連部品の交換などの対応を行っていますが、これらの対応を複数回実施しても、なお撮影した画像に黒い粒状の像が多く写りこむ現象が軽減されない場合には、「D600」または同等製品への交換をさせていただきます。
同等製品への交換ってなんですか。D610以外に同じような製品って無いじゃないですか。こんなことを公式に発表されたら、多くのD600ユーザーは無償でD610に交換できると思ってしまうじゃないですか。
メカニカルダストの問題はシャッターユニットの交換だけで済むはずなのに、同等製品への交換、と書かれたことにものすごく違和感を感じています。いっそのこと中途半端な対応はせずに、全部D610に交換してくれたらいいじゃないの。
D600は欠陥品だと烙印を押された
当分新しいカメラを買う予定(お金)もないため、D600を売却することは考えていませんが、ニコンが公式に今回のような発表をしたことで、D600のカメラとしての価値は完全に落ちました。まぁ元々それほど高くはなかったんでしょうけど。
一ユーザーとして、所有欲に傷がついた気分です。私が持ってるこのカメラは欠陥品なんだな・・・って常に思いながらシャッターを切ることになってしまう。
大好きなカメラだっただけに、ニコンから公式にこのような発表がされてしまったのがすごく残念。小学校時代、片思いの相手が先生からいじめられているような、そんな気分に似ています。
なんで私の大切な存在を、そんな風に傷つけようとするのって・・・ちょっと違うか。
今回のニコンの対応にハートブレイクな私ではありますが、それでもD600は大好きなカメラなので、これからも使い続けます。お金さえあればDf買っちゃうんですけどね!つい先日35mm f/1.8G ED買ったばかりで、嫁にこっぴどく怒られたところですしね!
具体的な対応の内容等につきましては、現在検討を行っておりますので、再度ご案内をさせていただきます。 今しばらくお待ちいただけますようお願い申し上げます。
と今後の対応についての記載があったので、もうしばらく注視してみましょうか。具体的な対応内容が決まり次第、新宿のサービスセンターへ突撃です。
ニコン新宿サービスセンターへ突撃
D600を新宿のニコンサービスセンターへ預けてきました。
「そんなにダストが目立っているわけではないですね。」
と言われましたが、そりゃ頻繁にミラーアップしてブロアーで掃除してますゆえ。そこまで頻繁にやらないと、すぐにダストが目立ってしまうという点が問題なのです。
「工場にて適切に対応させていただく。」との回答をいただきましたが、果たしてどうなることやら。
改善しなければ同等製品に交換
ニコンの発表の仕方に問題があるとしか思えませんが、D610に無償で交換してもらえるのか否か、という点がどうしても気になってしまいます。
送料を含めて無償にて点検・清掃および、シャッター、関連部品の交換などを実施させていただきます。これらの対応を複数回実施しましても、なお改善が見られない場合には、D600または同等製品への交換をさせていただきます。
私の場合、シャッターユニットの交換はこれが初めてなので、いきなりD610に無償交換されることは無いと思います。「工場にて適切に対応させていただく。」という表現が、何ともすっきりしませんが、受付の方も明言はできないのでしょう。
私としてはボディはD600のままでいいので、D610で使用しているシャッターユニットを搭載して、もう二度とダストが目立たないようにしてほしい、というのが本音。
D600の帰投には10日ほどかかる
サービスセンターでいただいた明細には「ローパスフィルターの清掃」と書かれていたのですが、こちらも「工場の方で適切に修理をさせていただきますので。」と説明が。
どこからどこまでが「適切な対応、修理」なのかよくわかりませんが、受付の方をいじめる趣味は無いので深く突っ込むのはやめておきました。
でもシャッターユニット交換だけなら、はっきりとそう言ってくれたらわかりやすいのに。余計な含みを持たせる言い方をされると、こちらは変に期待をしてしまうじゃないですか。
手元に戻ってくるまで10日前後かかるそうなので、来週の土日はD600を持って散歩に行くことはできなさそう。果たして私のD600はどんな姿で戻ってくるのでしょうか。正直なところ期待半分、不安半分です。
シャッター基板部組の交換で帰ってきた
修理に出していたD600がニコンの工場から返ってきました。
正確には金曜の夜に自宅の宅配BOXに届いていたのですが、しばらく出張に出ていて家に帰ってきたのが日曜の夜。疲れ切っていたこともあって、D600は放置したまま就寝。
そして仕事から帰ってきた今、ようやく落ち着いてD600と対面することができました。
初めての修理なので同等製品には変わらず
ローパスフィルターの清掃は何度かやってもらっていましたが、工場での修理は今回が初めて。噂の同等製品への交換を一切期待していなかったというと嘘になりますが、やっぱりそのまま返ってきました。
ニコンの公式アナウンスにもあったように、何度もシャッターユニットを交換して、それでもダストが出るようなら同等製品に交換するとのことだったので、ニコンの対応に問題があるわけではないんですけど。
過去に2回ほどシャッターユニットを交換されて、今回新品のD610に交換してもらった方もいらっしゃるようなので、どうせなら私のD600も新品のD610に交換してほしかった・・・と思ってしまうのが人間の性ってもんです。
設定が全てデフォルトに戻っていた
ストレスを感じたのは、ISOの上限設定などがすべてデフォルトの状態に戻っていたこと。写真でもわかりますが、視度調整がむちゃくちゃな値に設定されていて、今度はファインダーがぶっ壊れた!と勘違いして焦りました。。
ヴィネットコントロールをOFFにしたり、保存形式をRAWだけにしたり、ちょこちょこ設定しないといけないのでめんどくさいぞ!
ちなみにD600はこんな感じの厳重梱包で届いたようです。嫁が既に開封していたので、正確にどういう状態だったのかは知る由もないのですが、だいぶしっかりとした梱包だったようです。
この梱包材、捨てるときは全部穴をあけて捨てないとダメかな・・・引越しの時とかには役立ちそうですが、しばらくその予定もないしなぁ。
肝心のD600ダスト問題はどうなったのか
室内の白い壁で絞りをf11以上に設定し、何度か試し撮りをしてみたのですが、今のところダストは出ていないですね。シャッターユニットを交換したのに、いきなりダストが大量に出ていたらネタとしては最高だったんですけど。
問題は、シャッター回数を重ねて行ったときにダストが出てしまうのかどうかです。
ダストの確認のためだけに、室内でひたすら連射しまくるのもめんどくさいので、しばらくは今まで通りD600を使い続けてみます。
ダストが目立たないのが一番ですが、万が一、またしてもダストが目立つようになってきたら、すぐにシャッターユニットを交換してもらおう。
ユニット交換後のD600でテスト撮影
修理から返ってきたD600を片手に近所を散歩してきました。
このところ土日の仕事が多かったので、今日は思い切って休んでやったのです。平日の昼間からだらだらと街中を歩いていると、どうしてこんなにも罪悪感を感じてしまうのでしょう。
平日がお休みの皆様方もたくさんいらっしゃるというのに、どうしたことか。
修理前と特に変わらない使い心地
油モノが好きそうな仏像です。からあげにマヨネーズかけちゃうタイプじゃないでしょうか。ダメだとわかっていても、止められないのよねって知るかそんなもん。
鳥肉の皮は食べずに捨てるくらい、油モノが苦手な私とは仲良くなれそうにありません。必要なのはタンパク質だけです。脂質は要らんのです。
さて肝心のD600ですが、色々と設定が工場出荷状態に戻っていた以外、特に使い心地は変わらないですね。シャッターユニット交換で戻ってきただけなので当たり前なんですけど。
シャッター音が心地よい
久しぶりと言っても1週間で工場から返ってきたので、そんなに長い間手元から離れていたわけではないのですが。シャッターを切るのが何とも心地よいのです。
バシャっバシャっと。
D600を買おうと決めたのは、このやかましい心地よいシャッター音が大きな要因でした。マイクロフォーサーズのGX1は、ンガチュっと歯切れの悪いシャッター音で、何とも気持ちよくないのです。
ミラーがないくせに、いったいどこからこんなやかましい音を鳴らしているのかねGX1は。
200枚ほど撮ってみたけどダストはゼロ
時折、絞りをf11~13にして青空をぱしぱし連射したりでダストを確認していたんですが、今のところダストは出てきていません。いつも画面の左上~左下にポツポツと現れていたんですが、さっぱりダストが見当たらない。
新品のD610への交換を最小限に抑えるべく、かなりしっかりとしたシャッターユニットを搭載してくれたのかしら。D610でダストが問題にならないなら、D610に搭載しているシャッターユニットを突っ込んでくれればそれで済む話ですよね。
こちらの狛犬さん、新しいレンズを買った際にいつも撮らせてもらってます。いわば私の専属モデル狛犬。
このところ私の中でのテーマとなっているのが、白とびと黒つぶれを無くすことです。
今まではプリントしないことを前提に、白とびや黒つぶれなんて気にせずに好きなように撮影していたんですが、そのままでは写真が上達しないので、最近は1枚1枚露出をしっかり考えながら撮るようにしています。
ただ、青空の下での撮影の場合、白とびを抑えるのはなかなか難しいですね。白とびを抑えようとすると、今度は被写体が暗くなってしまう。。こういうときにストロボが活躍するわけですな。
まだまだ学ぶべきことが多いですぞ。
今回はD600と、最近購入したばかりのAF-S NIKKOR 35mm f/1.8G EDでぱしぱし撮りまくってきました。絞り解放だと周辺減光が顕著に出ますが、私は嫌いではないですぞ。
完全にダメカメラの烙印を押されてしまったD600ではありますが、ダストさえ出なければいいカメラだと思うのです。AFエリアが狭かったり、連射速度がそこまで早くなかったりと、完璧なカメラと言えないことは事実ではありますが。
今のところダストも出ないようなので、最低でも後1年くらい、問題児D600で写真を撮る楽しみを味わいたいと思います。
やっぱり出てきたD600のダスト
4月に新宿のニコンセンターに預け、シャッターユニットの交換から無事に帰ってきて約3ヵ月、大きな問題も無く快適に使用していたのですが、ふと気になってダストの有無を確認してみたんです。
・・・出てました。たっぷりと。
もう訳が分からないよ。
60mmマイクロの絞りf/22前後で黄色い封筒を撮影。LightroomでコントラストMAXなどに調整して、ダストを確認しやすい状態にしました。
縮小するとわかりづらいですが、等倍で見てみると気持ち悪いくらいに細かいダストががっつり出ています。以前も同じような現象でしたが、左上部分に特にダストが集中しています。
がっつり絞って撮ることが少ないので今まで気づいていなかったみたい・・・
一体いつから騙されてたっていうんだい。
クリーニングミラーアップの状態でブロアーをしっかり吹きかけて掃除をしてみたんですが、大きめのダストは少しマシになったものの、細かいダストはしっかり残っていました。
TwitterにUPする写真や、ブログに載せるサイズの写真であれば気にならないレベルとも言えますが、それって結局ダストが出ていることをごまかしていることに過ぎないよなぁ・・・
廉価版とは言えど、フルサイズ一眼レフをそんな風にごまかしながら使いたくない・・・ってのが本音。私のような庶民にとっては大きな買い物だったんですから。
この光景を残酷と思うなら、君には本質が全く見えていない。
再びニコンサービスセンターへ
ということで、3連休のどこかで新宿ニコンセンターへ行ってまいります。またしてもシャッターユニット交換となるのか、D610という一つ上の領域にシフトするのか、はたまた手違いでD810になって帰ってくるという奇跡が起こるのか。
神様でも何でもいい。
今日までD600を信じた私を泣かせたくない。ずっと笑顔で使いたい。それを邪魔するルールなんて、変えてみせる。これが私の祈り。
私の願い、さあ!叶えてよ、ニコンセンター!!
D600が天に召されてD610として帰還
出張から帰ってくると、ニコンから荷物が届いていました。先日、新宿のニコンサービスセンターへ預けたD600が戻ってきたようです。
サービスセンターのスタッフの方の話によると、1週間ほど工場が休みに入っているためボディが手元に戻るのは8月頭になりそう、とのことでしたが思いのほか早い帰還となりました。それでは開封してみようじゃないですか。
書類上はD600でも届いたのはD610
ででーん!と開封したら、そこにはD610の金色の箱が。書類上の品名にはD600となっていますが、これは間違いなくD610です。
先日、ヤマト運輸から「明日、荷物届けますよ」ってメールが届いていたんですが、
■品名:ニコンD600
■商品名:宅急便
■ご依頼主:カスタマーサポート部修理センタ 様
と書かれていて、またしてもD600のまま帰ってきたのかと、少々ドキドキしていたんです。
手違いでD810やD4Sが入ってたりしないかなー・・・と薄い期待を胸に抱いていましたが、どこからどう見てもD610が届いたようです。
ダストの問題があったとはいえ、1年前に購入したカメラがサラピンの新機種で手元に戻ってくるというのは、なかなかすごい対応だと思います。見た目はほとんど一緒でも、じんわりと中身はバージョンアップしていますし。
液晶保護用のフィルターも入ってた
D610のボディが届いただけではなく、液晶保護用のフィルターも同封されていました。自社商品ならともかく、ケンコーのフィルターを同封してくれるってのも素晴らしい対応だと思います。
ちなみにD600を預けたときに、「バッテリーや接眼目当てはD610でも同じ部品なので」と一部のパーツを持って帰っていました。サービスセンターのスタッフさんの粋な計らいです。
単純にボディが交換となっただけではなく、予備バッテリーが1つ増えたなんて素敵すぎる。「D600のストラップも持って帰りますか?」と言われたんですが、使い道がないのでやめておきました。
過剰ともいえる丁寧すぎる梱包からD610のボディを引っ張り出しました。見た目はD600とそっくりですね。数字の表記を消してしまえば、D600なのかD610なのか判別はつかないんじゃないかしら。
D600でも静音シャッターは搭載されていましたが、D610は静音での連射が可能になっています。
試してみましたが、通常の連射よりは確かに静かですが、静まり返った場所だと結構気になるレベルの音は出ますね。連射速度もD600と比較するとちょっぴり早くなったみたい。
軽快なシャッター音は健在
D600購入の決め手になったのが軽快なシャッター音だったんですが、D610でもそれは健在でした。バシャっと、シャッターを切っている感覚が手元からじんわり伝わってくるのが快感でございます。
マイクロフォーサーズのGX1も愛用していますが、シャッター音に関しては終わっているレベルのヌルさなので、D610の心地よいシャッター音が一層際立ちます。あぁシャッター切ってるだけで、ご飯2杯くらいイケそう・・・
余計な心配をせずD610を使える喜び
同封されていた書類にはこんな記載が。
告知内容の処置をさせていただきました。ご愛用のお客様には大変ご迷惑をお掛けいたしましたこと深くお詫び申し上げます。
D600のシャッターユニットを交換しても、ダストが出てしまう場合は同等製品へ交換しますよって告知のことですね。
D600のダスト問題は散々言われていたにも関わらず、しれっとD610を発売したことや、海外で訴訟問題になってからD610への交換対応に応じるようになったことなど、ニコンの会社としての姿勢に対して思うところは多々あります。
ですが1人のユーザーとしては、無償でサラピンの新機種に交換してくれて、予備バッテリーも1つ増えて、これからはダストの問題を気にせずに写真を撮りまくれることを考えると、今回のニコンの対応には感謝しています。
特に新宿のサービスセンターのスタッフさんがすごく丁寧な方で、久しぶりに人の優しさに触れて、仕事でやつれきっていた私の心はじんわりとモイスチャー。これからはD600改めD610でぱしぱしと写真を楽しもうと思います。