うなぎを食べたい。ふとそう思い立ったのは金曜の夜。最後に食べたのはいつだったか。夏の終わりにバイトの学生が地元に戻るってんで、送別会がてら「何か食べたいものある?」と聞いたら「うなぎ!」と言われたので連れて行ったきりですかね。
土曜日の朝。天気も悪いし今日は家でのんびり娘と遊んですごそうと思っていたら「コストコに出かけてくる」と言われて一人ぼっちに。家でひとりダラダラ過ごしても仕方ないので、池袋までうなぎを食べに行ってきましたよ。
老舗のうなぎを味わう
お邪魔したのは池袋の東口から歩いてすぐの山吹。後でネットで調べてみたらそこそこの老舗店だったみたい。うなぎのお店があることはずっと前から知ってましたが、入店したのは今回が初めてでした。
真昼間ではありますが、生ビールを発注です。休日の昼間からビールを飲むことの背徳感ったらありゃしません。きゅうりの漬物をぽりぽりとかじりながら、フォトコンテストに落選した悔しさをビールの苦みと一緒に胃へ流し込むのです。
自信のあった作品だっただけに、かすりもできなかったことがただただ悔しい。ぐぬぬ。
うなぎが運ばれてくるのを待っている間、店内を眺めていると何やら魅力的な文字を発見。冬季限定であん肝を出しているみたい。これは食べねばなるまいと、謎の使命感に駆られてあん肝も追加発注です。
昼間からあん肝を食べたのは30年生きてきて初めてです。あん肝にはビールよりも日本酒だったかなと、小さな後悔を抱いているうちに運ばれてくるうな重。ぃよっ!待ってましたっ!と心の中でひっそり叫んだ。
上お重2,900円
1週間仕事を頑張った自分へのご褒美と、どこぞのオフィスレディさながらにちょっと奮発して上うな重を頼んだのです。以前、近所のスーパーで700円くらいで売ってたうな重を食べたんですが、皮がゴムみたいにぶよぶよで最悪な思いをしたのです。
おいしいうなぎを食べたいなら、相応のお金を払わないといけない。そのことを身を以て学んだ私は、3,000円くらいなら躊躇せず払うのです。
ふわっふわに焼き上げられたうなぎ、どちらかというとさっぱりめのタレ、肝吸いも絶妙な味わい。現実から逃げることはできないけれど、仕事の大変さとか、写真の悔しさとか、ちょっとくらい目を背けたいときだってあるのです。
おいしいうなぎとおいしいお酒、よい休日を過ごすことができました。また行こう。